あなたは、リッチェルのプラ鉢を使っていますか?
ボタニーシリーズが有名で、プラ鉢のなかでもデザイン性が高くて人気ですね。
ですが共通して”鉢底に水が溜まりやすいデザイン”なのが、前から気になっていました。
さらに、
リッチェルのプラ鉢、いつもドリルで底に穴をあけて使ってるけど、あけないとどんな違いがあるんだろ?
と疑問に思ったので、実験してみました。
この記事では、リッチェルのプラ鉢には”ドリルで鉢底穴を追加したほうが良い理由”と、その根拠となる実験結果をご紹介します。
「観葉植物をいつも根腐れで枯らせてしまう…」というときは、ぜひご覧ください。
【リッチェルのプラ鉢】ドリルで鉢底穴を追加したほうが良い理由【実験結果】
まずは、リッチェルのプラ鉢には”ドリルで鉢底穴を追加したほうが良い理由”と、その根拠となる実験結果をご紹介します。
【リッチェルのプラ鉢】ドリルで鉢底穴を追加したほうが良い理由
リッチェルのプラ鉢について、ドリルで鉢底穴を追加したほうが良い理由はこちらです。
- 鉢の構造上、排水性が悪く底に水がたまるため
- その結果、鉢土が乾きにくくなるため
リッチェルのプラ鉢の多くがそうなんですが、鉢底穴のまわりがくぼんでいます。
こちら↓の画像でわかるとおり、鉢底穴より矢印の箇所が低いデザイン。
水やりをすると、この”くぼみ”に水がたまり、排水性が悪くなるんです。
次項では、実際に穴をあけたプラ鉢を使って、どのくらい土の乾き方が違うのか実験した結果をご紹介します。
【実験結果】鉢底穴を追加した場合の”土の乾き方”の違い
実験に使ったリッチェルのプラ鉢は「ボタニープレーンポット12型」です。
ポットを2つ用意し、ひとつには電動ドリルで鉢底穴を追加しました(下画像の右側)。
2つのポットに同じ量の土を入れ、水やりして、その重さを毎日測りました。
実験の方法は後述するので、先に結果をご紹介します。
土の乾き方の違いは、下グラフのとおりです。
実験結果をまとめると、次のとおり。
- 水分量がゼロまで戻るのに、ドリルの鉢底穴アリは13.5日、ナシは16.5日かった
- つまり、ドリルの鉢底穴ナシは穴アリの1.22倍、土が乾きにくい
くわしい結果は下表のようになっています(表は左右にスライドできます)。
経過日数(日後) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ドリルの穴ナシ(g) | 133 | 124 | 115 | 104 | 93 | 83 | 69 | 56 | 47 | 39 | 32 | 26 | 22 | 16 | 12 | 7 | 2 | -1 |
ドリルの穴アリ(g) | 123 | 114 | 105 | 94 | 83 | 74 | 59 | 45 | 35 | 26 | 19 | 13 | 8 | 3 | -2 | -6 | -12 | -15 |
これは実際に植物を育てるとき、たとえば穴アリ鉢が水やりまで5日間かかっている場合、穴ナシ鉢だとプラス1日の6日間かかるということ。
1ヶ月で考えれば、穴ナシ鉢では穴アリ鉢のプラス6日かかります。
穴ナシ鉢は、根っこが湿っている状態が長いため、わずかながら「根腐れの可能性」を高めています。
「観葉植物を何度も根腐れさせてしまう…」ときは、鉢底穴を追加することで解決するかもしれませんので、ぜひ試してみてください。
とはいえ、ドリルで鉢底穴を追加するのはキケンです。DIYに慣れていない方は、慣れた人にお願いしましょう。
【リッチェルのプラ鉢】ドリルで鉢底穴を追加する方法
リッチェルのプラ鉢の底に穴を開けるときは、電動ドライバーを使いました。
8mmのドリル刃を装着します。
裏側から、ていねいに穴を開けていきます。
ケガをしないように、慎重に開けましょう。
穴を開けたら、バリをラジオペンチなどではがしていきます。
(まえはていねいにヤスリで削ってましたが、面倒なのでヤメました)
これで完成です。
くぼみに穴が開いて、しっかり排水できるようになりました。
さらに空気もよく通るため、より土が乾きやすくなっています。
実験のやり方ご紹介
今回の実験のやり方は以下のとおりです。
リッチェルの「ボタニープレーンポット12型」を2つ用意。
片方の鉢底に、前項の方法でドリルを使って穴を開けます。
次に、両方のポットに”400gの土”を入れました。
こちら↓は、”鉢+乾いた土”の全体の重さです。
(穴アリ鉢は底を削っている分、14gほど軽量化されています)
それぞれのポットにしっかり水やり。
この時点で”土に含まれる水分量”は、穴ナシポットが10g多いことがわかります。
その後は、通気性・日当たりがほどほどの室内で管理。
2022年の7月21日から、毎日17時に重さを測定しました。
その結果は上記のとおりです。
【おまけの実験】受け皿なしで鉢土の乾き方を確認
じつは前述の実験の前に、受け皿なしで鉢土の乾き方を確認していました。
置き場所はメタルラックで、スキマが多いため、通気性はだいぶ良い状態になります。
なぜこれとは別に、前述の実験をしたかというと、「受け皿なしでの管理」があまり一般的でないと思ったから。
「こんなに通気性がいい環境で育ててないよ」と言われるとそれまでなので、一般的な「受け皿あり」で実験しなおしました。
ちなみに、受け皿なしで鉢土の乾き方を確認した場合の実験結果は、以下のとおり。
たまたま実験の期間が晴天続きで、さらに日当たりが良い場所に置いていたため、ずいぶん早く土が乾いています。
経過日数(日後) | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
ドリルの穴ナシ(g) | 133 | 122 | 110 | 94 | 80 | 68 | 56 | 44 | 32 | 23 | 15 | 8 | 1 |
ドリルの穴アリ(g) | 123 | 111 | 99 | 83 | 69 | 56 | 43 | 31 | 18 | 9 | -1 | -9 | -16 |
まとめ:観葉植物が根腐れするなら、鉢底に穴を開けてみましょう
この記事では、リッチェルのプラ鉢には”ドリルで鉢底穴を追加したほうが良い理由”と、その根拠となる実験結果をご紹介しました。
陶器鉢では難しいですが、プラ鉢なら、比較的カンタンに鉢底穴を追加することが可能です。
観葉植物が根腐れするようなら、ぜひプラ鉢の鉢底に穴を開けてみましょう。
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◆「観葉植物の情報全般」は、記事「観葉植物まとめ」にまとめています。