ホームセンターだけでなく、ダイソーなどの100円ショップでも販売されている「素焼き鉢」。
見かける機会が多いため、
デザインもカワイイから素焼鉢に植えてみたいけど、室内の観葉植物には使えるのかな?あと素焼き鉢を使うと、どんなメリットやデメリットがある?
という疑問をお持ちの方も、多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、素焼き鉢は室内の観葉植物に使えるのか、メリット・デメリット、素焼き鉢を使うときの注意点まで解説していきます。
「素焼き鉢のことを知って、観葉植物に使ってみたい!」というときは、ぜひご覧ください。
素焼き鉢は室内の観葉植物に使える?
まずは、素焼き鉢は室内の観葉植物に使えるのかどうかをご紹介します。
素焼き鉢は「使える人・使えない人」と「使える種類・使えない種類」があります
結論として、素焼き鉢は「使える人・使えない人」と「使える植物の種類・使えない種類」があります。
つまり素焼き鉢は、すべての人・すべての観葉植物に使えるというわけではないということ。
どんな人・植物(種類)が合うのかは、次項からご紹介します。
では逆に「すべての人・すべての観葉植物に使える鉢」は何かというと、たとえばプラスチック鉢です。
素焼き鉢が合わないようなら、プラ鉢を使って、観葉植物を育ててみましょう。
人:「できるだけ観葉植物の世話をしたい人」には素焼き鉢は使えます
まず、素焼き鉢が「使える人・使えない人」を見ていくと、「できるだけ世話したい」人には使えます。
というのも、後述するとおり「鉢土が乾燥しやすい」ので、ちょこちょこ水やりする必要があるため。
「できるだけ毎日水やりしたい」、「鉢の変化を見たい」といった人には、素焼き鉢はピッタリです。
逆に「観葉植物はインテリアとしては欲しいけど、あまり世話をしたくない」人には、素焼き鉢は向きません。
おそらく、1週間ほどで水が足りなくなり、植物は枯れてしまうでしょう。
ぜひ、「観葉植物とどのように付き合いたいか」を考えて、そのうえで「素焼き鉢を使うかどうか」を決めてみてください。
種類:「シダ類」など乾燥が苦手な観葉植物には素焼き鉢は使えません
次に、素焼き鉢が「使える植物の種類・使えない種類」としては、「シダ類」など乾燥が苦手な観葉植物には使えません。
「シダ類」には、下画像のアジアンタムやプテリスなどが含まれ、その大部分が「日陰の高温多湿」を好みます。
とにかく「乾燥が苦手」で、「鉢土の表面が乾き始めたら水やり」と、水やりタイミングが早め。
素焼き鉢だと育てるのはかなり大変ですので、シダ類にはプラ鉢を使いましょう。
逆に「乾燥が苦手」でない種類は、素焼き鉢で育てることが向いています。
「素焼き鉢を使ってみたいなあ」と思ったら、シダ類以外の植物、できれば「ペペロミア」など多肉質の観葉植物を選んでみましょう。
素焼き鉢とは?
素焼き鉢とは、成形した粘土を700度で焼いて作られた鉢です。
鉢のなかで、透水性・通気性がもっとも良く、鉢土がよく乾くという特徴をもちます。
ただしそのぶん、夏は土が乾きすぎるため、水切れ(乾きすぎ)に注意が必要。
もろくて、割れやすいため、取り扱いにも注意が必要です。
素焼き鉢・駄温鉢・テラコッタ鉢の違い
素焼き鉢とよく似た鉢に、駄温鉢とテラコッタ鉢があります。
駄温鉢とは、1000度ほどの高温で焼かれた鉢です。
桟の部分に釉薬が塗られ、赤茶色に光っているのが特徴。
素焼き鉢よりも通気性は劣りますが、そのぶん固くて丈夫です。
テラコッタ鉢とは、1000度~1300度の高温で焼かれた鉢。
もともとは「イタリア製の鉢」を指していましたが、今では「洋風デザインの素焼き鉢の総称」とされています。
ですから、本やサイトによっては「素焼き鉢」=「テラコッタ鉢」と紹介しているところも。
つくられた国や地域によって、デザインや特性(透水性・通気性)が異なります。
また、駄温鉢よりも通気性が高く乾きやすいものの、割れやすい点が特徴です。
まとめると、素焼き鉢・駄温鉢・テラコッタ鉢の違いは下図のとおり。
どの鉢を使おうか迷ったときは、この図を思い出して選んでみてください。
◆「ダイソーの素焼き鉢」については、こちらの記事でくわしくご紹介しています。
・記事「ダイソーの鉢は観葉植物に使える?素焼き鉢やプラ鉢を使うときの注意点も解説」
◆「観葉植物の鉢(ポット)の種類と選び方」は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「観葉植物のおしゃれな鉢(ポット)のおすすめを紹介!種類や選び方も解説」
室内の観葉植物に素焼鉢を使うメリット
次に、室内の観葉植物に素焼鉢を使うメリットをご紹介します。
〈メリット①〉通気性が良いので、鉢土が乾きやすい
室内の観葉植物に素焼鉢を使うメリットの1つめは、「通気性が良いので、鉢土が乾きやすい」点です。
実験したところ、素焼き鉢の鉢土が乾く日数は、プラスチック鉢の1/3でした。
つまり素焼き鉢は、プラ鉢の3倍早く土が乾くということ。
ですから、少しくらい多く水やりをしても土がどんどん乾くので、「根腐れ(水のやり過ぎで根が傷むこと)」する可能性も低いといえます。
〈メリット②〉根に酸素が多く届くので、生長が促進される
素焼鉢を使うメリットの2つめは、「根に酸素が多く届くので、生長が促進される」点です。
根は呼吸することで生長します。
素焼き鉢は通気性が良いため、鉢の側面からも酸素を取りこめて、呼吸できます。
一方、プラスチック鉢は空気をほとんど通しません。
側面からは取りこめず、上部と鉢底穴から取り込むのみですので、酸素の量は少なく、生長も抑えられます。
〈メリット③〉鉢土の温度が上がりにくく、根が痛みにくい
素焼鉢を使うメリットの3つめは、「鉢土の温度が上がりにくく、根が痛みにくい」点です。
夏は室内の場合でも、エアコンをつけなければ、かなり温度が上がります。
プラ鉢では通気性が悪いため、鉢土の温度も上がり、根が傷むことも。
素焼き鉢は空気を通すため、鉢土の温度も上がりにくくなっています。
つまり根も傷みにくいため、観葉植物が枯れる可能性は低くなります。
室内の観葉植物に素焼鉢を使うデメリット
次に、室内の観葉植物に素焼鉢を使うデメリットをご紹介します。
〈デメリット①〉鉢土が乾きやすく、「水涸れ」で枯れることがある
室内の観葉植物に素焼鉢を使うデメリットの1つめは、「鉢土が乾きやすく、『水涸れ』で枯れることがある」点です。
「水涸れ」とは、与える水が少ないことで植物が傷んでしまうこと。
前述しましたが、素焼き鉢はプラ鉢の3倍早く土が乾きます。
ということは、極端にいうと、真夏に「プラ鉢で毎日水やり」している場合、素焼き鉢なら「1日に3回水やりしなきゃいけない」ということ。
とくに夏は、鉢土が乾いていないか、つねに気を使う必要があります。
〈デメリット②〉鉢が汚れたり、カビが生える
素焼鉢を使うデメリットの2つめは、「鉢が汚れたり、カビが生える」点です。
ふつうに水やりしているだけでも、白い結晶がどんどんついてきます。
結晶は、水に長時間浸しておけば取れますが、鉢土が入ったままでは無理ですね。
また、とくに冬越しすると、カビが生えやすくなります。
こちら↓はポインセチアですが、夜間の保温が必要だったため、暖かくしたらすぐにカビが生えました。
カビを落とすには、やはり長時間、水に浸さなければなりません。
室内に置くモノにカビが生えるのは、見た目にも健康上にもよくないため、早めに植え替えすることをおすすめします。
〈デメリット③〉鉢が壊れやすい
素焼鉢を使うデメリットの3つめは、「鉢が壊れやすい」点です。
素焼き鉢は、透水性・通気性が高いかわりに、耐久性が低くなっています。
鉢を落とした場合、プラスチック鉢では割れない高さでも、素焼き鉢では割れる可能性大。
ちょっと当たっただけでも欠けてしまうことがあるので、小さなお子さんがいるご家庭ではご注意ください。
素焼き鉢で観葉植物を育てたいときは、園芸店やネット通販などで探してみましょう。
おすすめの通販サイトはこちら↓です。
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室内の観葉植物に素焼き鉢を使うときの注意点・おすすめの使い方
記事の最後に、室内の観葉植物に素焼き鉢を使うときの注意点と、おすすめの使い方をご紹介します。
〈注意点①〉毎日鉢土の乾き具合を観察する
室内の観葉植物に素焼き鉢を使うときの1つめの注意点は、「毎日鉢土の乾き具合を観察する」です。
春・秋であっても、必ず1日1度は、鉢土が乾いていないか見てあげましょう。
さらに夏は、素焼き鉢の土は驚くほどすぐに乾きます。
「せめて1日は水がもつ」ように、窓から離すなどの工夫もしてみてください。
〈注意点②〉換気が良い場所に鉢を置く
素焼き鉢を使うときの2つめの注意点は、「換気が良い場所に鉢を置く」です。
これは、素焼き鉢にカビが生えることを防ぐため。
窓を開けたり、サーキュレーターを置くなどして、風の流れをつくってあげましょう。
ただし、カビは防げたとしても、白い結晶がつくなど鉢が汚れることは、おそらく防げません。
また、換気を良くするということは、なおさら鉢土が乾くということ。
つまり、室内の観葉植物に素焼き鉢を使うのは、とくに夏はとても大変です。
そのため、「どうしても室内で素焼き鉢を使いたい」という方には、おすすめの使い方を次項でご紹介します。
〈おすすめの使い方〉鉢カバーとして使う
記事の最後に、室内の観葉植物に素焼き鉢を使うときには、「鉢カバーとして使う」ことをおすすめします。
インナーポットとして、スリット鉢などの通気性が良い鉢を使い、下画像のように鉢カバーの素焼き鉢に入れる。
すると、素焼き鉢には汚れたりカビが生えることなく、キレイなまま室内で飾れます。
スリット鉢はデザイン性がイマイチですので、素焼き鉢を使うことで、インテリア性が高まります。
これなら、素焼き鉢に自由に色を塗ることもできます。飾り方の幅が広がるので、ぜひ鉢カバーとして使ってみてください。
◆「観葉植物の鉢カバーの選び方とおすすめ品」・「スリット鉢の特徴」は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「観葉植物のおしゃれな鉢カバーのおすすめを紹介!選び方も紹介」
・記事「観葉植物でスリット鉢(根張り鉢)を使うメリットは?特徴・使い方も解説」
まとめ:素焼き鉢のデメリットまで理解して、室内の観葉植物に使いましょう
この記事では、素焼き鉢は室内の観葉植物に使えるのか、メリット・デメリット、素焼き鉢を使うときの注意点まで解説してきました。
ぜひ記事を参考に、素焼き鉢のデメリットまで理解して、室内の観葉植物に使いましょう。
ちなみに、ダイソーの素焼き鉢は、鉢としても鉢カバーとしてもちゃんと使えます。
まずは100均の素焼き鉢から使ってみることもおすすめです。
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”毎日の作業風景”をご紹介しているAmebaブログ↓も、ぜひご覧ください。
◆「観葉植物の情報全般」は、記事「観葉植物まとめ」にまとめています。
参考文献
この記事では、下記の書籍を参考にさせて頂いております。
- 書籍 園芸文化協会・著『園芸道具の選び方・使い方「コツ」の科学』講談社
- 書籍 間室みどり・著『すぐに使える!土・肥料・鉢』 NHK出版