ホームセンターなどでたくさんの培養土が売られているのをみて、どの土を買えばいいのか迷うことはありませんか?
もしくは「観葉植物の土」を買おうとして、まちがって「花・野菜の土」を買ってしまったことは?
僕はあります。そのとき、
「観葉植物の土」と「花・野菜の土」では、いったい何がちがうんだろう?
と疑問を持ちました。
そこで今回は「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」の違いを確認していきます。
「培養土の違いを知って、植物を元気に育てたい!」というときは、ぜひご覧ください。
「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」の違い
まずは、「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」の違いを、「成分」と「見た目・手触り」と「使い心地」からご紹介します。
◆「観葉植物の理想的な土の条件や選び方」は、こちらの記事でくわしくご紹介しています。
・記事「観葉植物におすすめの土を紹介!「団粒構造」の特徴や理想的な土の条件も解説」
[違い① 成分]配合原料、pH、ECなどの違い
まずは「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」で、成分がどのように違うのか見てみましょう。
それぞれの培養土の裏面を確認します。
並べると、原料やpHのちがいなどがよくわかります。
最初に記載している(重量の割合が高い)のが、「観葉植物用=ヤシガラ」・「花・野菜用=パークたい肥」・「多肉植物用=軽石砂」というのも、それぞれの土の「おもな目的」を表していて面白いですね。
たとえば同じ「観葉植物用培養土」でも、製品によって原料内容は変わります。その違いが「その製品のウリ」です。
配合されている成分の違いは、下表のとおり。
土の種類 | 配合原料 | 土壌酸度(pH) | 電気伝導度(EC) |
---|---|---|---|
観葉植物用 | ヤシガラ、鹿沼土、赤玉土、パーライト、バーミキュライト など | 6.0±0.5 | 1.0mS/cm以下 |
花・野菜用 | パークたい肥、ココピート、ピートモス、鹿沼土、粒土、パーライト、ゼオライト、ネオトリマー など | 6.5±0.5 | 1.0mS/cm以下 |
多肉植物用 | 軽石砂、赤玉土、ピートモス、バーミキュライト、パーライト、ゼオライト、貝化石など | 6.3±0.5 | 1.0mS/cm以下 |
配合原料をみると「観葉植物用」に、パークたい肥やココピートなどを足したものが「花・野菜用」だとわかります。
これらの原料は保水性や保肥力を高める性質があることから、「花・野菜用」は「観葉植物用」よりも保水性や保肥力を高めていることがわかります。
原料から「保水性の高さ」をくらべると、次のようになります。
- 花・野菜用 > 観葉植物用 >>>>> 多肉植物用
「多肉植物用」では軽石砂が多いため、保水性はかなり低いです。
土壌酸度(pH)の違い
次に、土壌酸度(pH)の違いを見てみましょう。
- pH(ペーハー)=水素イオン濃度
- pH0~pH14まである
- pH7が中性。数値が小さければ酸性、大きければアルカリ性
植物の育成に適した土壌酸度は、植物によって異なります。
ただ全般的には、植物の育成にはpH6付近の弱酸性の土が向いているといわれます。
野菜を作るときは、酸度が「生育や味」にも影響を与えるので、「作物ごとに適した酸度」をより詳しく確認することがおすすめ。土の酸度は、こちら↓のような測定器で確認できます。
電気伝導度(EC)の違い
電気伝導度(EC)は、「土に含まれる肥料の量」を表します。
この数値が高いほど、「電気が伝わりやすい=イオンの量が多い=含まれる肥料が多い」ということ。
- 0.2~0.4mS/cm:最もよく育つ
- 0.8 mS/cm以上:肥料が多すぎて濃度障害を起こす
パッケージに記載されたECは、「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」の3つとも「1.0以下」で同じですね。
[違い② 見た目・手触り]ふかふか→さらさら
次に「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」の見た目・手触りの違いを確認します。
見た目の違いとしては、「花・野菜の土」が土の粒が細かく、「多肉植物の土」は粒が大きい。
手触りの違いとしては、「花・野菜の土」はしっとりしてふっくらしています。
「観葉植物の土」は、少しサラサラしてますし、粒がコロコロしています。
「多肉植物の土」はもう、土ではなく小石ですね。あきらかに排水性はバツグン。
ちなみに多くの「植物の育て方が書かれた本」で「市販の『多肉植物の土』は排水性がよすぎるため、やや『観葉植物の土』をまぜたほうが良い」と書いてあります。
市販の培養土で多肉植物がうまく育たないときには、2割くらい「観葉植物の土」を混ぜることをオススメします。
[違い③ 使い勝手]要注意!花・野菜の土では表面が乾いたのか確認できません
よく「観葉植物の水やりのタイミングは、土の表面が乾いてから」といわれ、僕も実行しています。
ですが、間違えて植え替えに使ってよくわかりましたが、「花・野菜の土」はいつまで経っても、土の表面の色が変わりません。
かといって土の水分量が足りていたわけではないようで、あやうくコーヒーの木が枯れるところでした。
過湿がキライな品種だと、すぐに枯れてしまうかもしれなかったですね。
やはり適した土を使うことは、大切です。
土の違いがわかったら、育てたい観葉植物を園芸店やネット通販などで探してみましょう。
おすすめの通販サイトはこちら↓です。
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「↑各通販サイトのくわしい情報や、他のおすすめサイトを知りたい!」ときは、記事「観葉植物のおすすめ通販サイト」・「フェイクグリーン人気おすすめ品」をどうぞ!
「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」のおすすめ品
次に「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」のおすすめ品をご紹介します。
いろいろと試してみて、今のお気に入りはこちらです。
観葉植物用のおすすめ:【プロトリーフ】観葉植物の土
1つめの観葉植物におすすめの土は、プロトリーフの「観葉植物の土」です。
●配合:赤玉土/鹿沼土/ピートモス/バークたい肥/もみがらたい肥/くん炭 など
プロトリーフとは、園芸資材の製造・小売りや、東京でガーデンセンターの運営などを行うメーカー。
「観葉植物の土」は、良質な赤玉土や鹿沼土を配合しました。
通気性がいいため、観葉植物を健康的に育ててくれます。
花・野菜用のおすすめ:【アイリスオーヤマ】ゴールデン粒状培養土 花・野菜の培養土
花・野菜用のおすすめも、観葉植物用と同じくアイリスオーヤマのゴールデン粒状培養土です。
こちらは、うちの両親が特におすすめしています。
根に優しい団粒構造と、余分な水分を排出する排水生の高さで、花と野菜を育てます
多肉植物用のおすすめ:【プロトリーフ】室内向け観葉・多肉の土
多肉植物用におすすめするのは、プロトリーフの室内向け観葉・多肉の土。
「サボテン・多肉植物用培養土」ならよくあるんですが、「観葉・多肉植物用」はあまり聞かないですよね。
この組み合わせだからなのか、一般的な多肉用培養土よりも保水性が高い。
そのため、保水性を高めるための「観葉植物の土」を混ぜずに、これだけで育てられるのがお気に入りです。
◆「欲しい植物・道具があるけれどお店で見つからない」ときは、通販サイトで探してみましょう。
・記事「観葉植物のおすすめ人気通販サイトをご紹介!」
・記事「園芸のおすすめ人気通販サイトまとめ!」
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの「培養土」人気ランキング
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「どの培養土がいいか」を選ぶときの参考にどうぞ。
・Amazon:園芸用土 の 売れ筋ランキング
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・記事「おすすめの園芸用電動工具を種類ごとにご紹介!」
・記事「【園芸・ガーデニング用】マキタのおすすめ電動工具をご紹介!」
まとめ
今回は「観葉植物の土」・「花・野菜の土」・「多肉植物の土」の違いを見てきました。
原料が違うことで、保水性やpHも異なることがわかりましたね。
こうやって土をいろいろ調べていると、だんだん自分の好みに配合できるようになります。
少しずつ知識をつけて、元気な植物を育てて行きましょう。
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参考文献・サイト・データ
この記事では、こちらの文献やサイトを参考にさせて頂いています。
- 書籍 上田善弘・著『園芸「コツ」の科学』講談社