前回記事「【コーヒーの木の増やし方①】「挿し木」の方法を実例つきで解説」では、「挿し木」のやり方をご紹介しましたが、今回はその続編です。
この記事では、「挿し木」したコーヒーの木の苗を鉢上げする方法・手順をご紹介します。
前に「挿し木」したコーヒーの木の苗に、新しい葉っぱが出てきた!けど、このあとはどうすればいいの?
という疑問をお持ちの方は、ぜひご覧ください。
また、記事の最後では「管挿し」の結果もあわせてご紹介しますので、気になる方はそちらもどうぞ。
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挿し木したコーヒーの木の苗の生育状況
2021年3月中旬に行った、観葉植物「コーヒーの木」の「挿し木」。
そのときの苗がこちら。
それから、ほぼ毎日水やりしました。
そして2.5ヶ月後の6月上旬。
ついに「鉢上げ」を決意します。
なぜなら、底穴から根が出てきちゃったから。
新葉が何枚か出てきて、挿し木苗自体が大きくなりました。
↓
今回は寒い時期に「挿し木」をしたので時間がかかりました。
もっと適した時期(5~8月ごろ)に挿していれば、より早く、1~2ヶ月ほどでこのくらいに育ったはずです。
みなさんはぜひ、5~8月ごろに「挿し木」をしてみてください
◆「コーヒーの木についての情報全般」は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「コーヒーの木の特徴・育て方を解説!」
「鉢上げ」についての基本情報
次に、「鉢上げ」についての基本情報をご紹介します。
「鉢上げ」とは?
「鉢上げ」とは、育苗トレーなどで育てて根が出た「挿し木苗」を、鉢に植え替えすることです。
多くの場合は、1株ずつ小さめの鉢やポリポットに鉢上げされますが、数株まとめてやや大きめの鉢に植え替えすることも。
園芸店やホームセンターで売られている観葉植物の多くは、「挿し木→鉢上げ」して少し育てた苗です。
大きく育てるための第一歩となる作業であり、しっかり管理できないと丈夫な株とならず、地味ながら重要な作業と言えます。
ちなみに、花壇に植えている苗を鉢に植え替えることも「鉢上げ」と呼ばれます。
なぜ「鉢上げ」をするの?
挿し木したあとに「鉢上げ」をする理由として、次の2点が挙げられます。
「鉢上げ」をする理由1:適した大きさの鉢を使うことで、水やりなどの管理をしやすくするため
「鉢上げ」をするひとつめの理由は、適した大きさの鉢を使うことで、水やりなどの管理をしやすくするためです。
「挿し木」には、大きく分けると次の2つの方法がありますが、根が生えてくるとこのままでは管理しづらくなってしまいます。
- 大きめのトレーにたくさん挿し木する
→苗によって生長の度合いが違うため、水を欲しがるタイミングも変わるはずなのに、すべて同じタイミングでの水やりになってしまう
→水を与えすぎで徒長したり、少なすぎて枯れることも - 小さめのトレーに1本ずつ挿し木する
→根が生長してトレー内にいっぱいになり、うまく水が吸えないため、葉が枯れてくる
「鉢上げ」をする理由2:「挿し木用の土」では量や成分が生長に適していないため
「鉢上げ」をする2つめの理由は、「挿し木用の土」では量や成分が生長に適していないためです。
くわしくは次項でご紹介しますが、「挿し木」には、肥料成分が入っていない赤玉土などを使います。
このまま「挿し木用の土」を使うと、次のようなデメリットがあるため、鉢上げで環境を替えなくてはなりません。
- 赤玉土だけでは保水力が高すぎて、根腐れすることもある
→多くの観葉植物では、排水性が良い土が必要。赤玉土は排水性があまり高くなく、保水力が高いため、土中の水分量が多くなってしまいます - 肥料成分が入っていないため、生長時期に元気に育つことができない
→観葉植物は肥料がなくとも育ちますが、元気に育てるにはやはり肥料は必要。土に肥料成分がないと、ヒョロヒョロと弱々しく育つことも - 小さいトレーでは、土の量が少なすぎて、根を十分に覆うことができない
→根はトレー内ですぐにいっぱいになるため、水がすぐになくなり、枯れやすくなります
「鉢上げ」に使う培養土:肥料入りの培養土を使用してOK
「鉢上げ」に使う培養土は、肥料入りの培養土を使用してOKです。
コーヒーの木であれば、「観葉植物用の培養土」を使いましょう。
なお「挿し木」では、肥料が入っていない赤玉土などを使いましたが、それには次の理由がありました。
- 茎に含まれる水分が、土中の肥料によって奪われることを防ぐため
- 切り口から病気が入らないようにするため
前項でご紹介したとおり、「挿し木用の土」は観葉植物の生長に適していません。
元気に生長させるためにも、しっかり「観葉植物用の培養土」を使いましょう。
「鉢上げ」に適したの時期:冬と真夏以外ならOK
「鉢上げ」に適した時期は、冬と真夏以外ならいつでもOKです。
とくに最適なのは5~7月。
「これから暖かくなる時期」ですので、苗はどんどん生長してくれます。
とはいえ「挿し木した苗」が、8月(真夏)にちょうど良く育ってしまったという場合もありますよね。
そんなときは、鉢上げしないと枯れる可能性が高いため、鉢上げしましょう。
ただし鉢上げ後は、エアコンが効いた部屋で管理するなど、暑すぎない場所で育ててください。
鉢上げ後の苗の管理方法
鉢上げ後の苗は、次の3点に気をつけて管理をしてください。
鉢上げ後の苗の管理方法1:2~3週間は日かげで管理し、直射日光にあてない
鉢上げ後は「しっかりと根がはっていない」ため、水をうまく吸い上げることができません。
そこで日光にあててしまうと、水が足りず、枯れてしまいます。
鉢上げ後2~3週間は日かげで管理し、直射日光にあてないようにしましょう。
鉢上げ後の苗の管理方法2:2~3週間は土が乾き切る前に水を与える
鉢上げ後は、根が鉢土全体に行き渡っていません。
鉢土全体が乾くのを待っていると、その前に根の周辺だけが乾いてしまうことも。
鉢上げ後2~3週間は、土が乾き切る前に水を与えましょう。
鉢上げ後の苗の管理方法3:2~3週間は肥料をあげない
鉢上げ後は水もうまく吸えないくらいですから、肥料成分も吸い上げられません。
すると土の肥料濃度が濃くなってしまい、根の水分が肥料に取られて枯れてしまいます。
鉢上げ後2~3週間は、生長時期であっても肥料をあげないようにしましょう。
この期間は、とにかく過保護に育ててあげてください。
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◆「観葉植物の情報全般」は、記事「観葉植物まとめ」にまとめています。
コーヒーの木の挿し木苗の鉢上げ方法・手順
次に、「挿し木」したコーヒーの木の苗の鉢上げ方法・手順をご紹介します。
【鉢上げ手順1】挿し木苗の土を湿らせておく
まずは、挿し木苗の土を湿らせておきましょう。
土が乾いていると、根が痛みやすくなってしまいます。
かといって「水やり直後」だと、土がトレーについて、苗が抜けにくくなることに。
水やりして半日ほど置くのが、タイミング的にちょうどいいです。
【植え替え(鉢上げ)手順2】鉢や道具を準備する
土の湿り具合がちょうどよくなったら、鉢上げに取りかかりましょう。
まずは鉢や道具を準備します。
ちなみに今回鉢上げに使う鉢はこちら↓で、2.5号サイズです。
苗のほうは128穴プラグトレー。
この大きさだと、鉢上げにつかうのは、せめて3号サイズの鉢までにしましょう。
あまり鉢が大きいと、鉢土が乾かず、根腐れをおこすおそれがあります。
鉢のほかに必要な道具はこちらです。
- 観葉植物の土(培養土)
- わりばし
【植え替え(鉢上げ)手順3】苗をトレーから抜く
次に、「挿し木」した苗をトレーから抜きます。
ここではゼッタイに、苗だけをムリに引っぱることはしないこと。
トレーの底部をやさしくもんで、ほぐしながら苗を抜いてください。
抜けました~!
しっかり根がはえています
【植え替え(鉢上げ)手順4】よぶんな土を落とす
根はさわらず、その上(「肩」と呼ばれる部分)の、よぶんな土を落としておきましょう。
【植え替え(鉢上げ)手順1】鉢に苗を植える
鉢に苗を植えていきます。
鉢に1~2cmほど「観葉植物の土」を敷きつめたら、苗をいれて、高さをあわせてみましょう。
鉢が小さいので、「鉢底石」はなくても大丈夫です。
低いようなら底に土を足し、ちょうどよければ苗のまわりに土をいれていきます。
土が十分に入ったら、根をささないように気をつけながら、わりばしで土をさして鉢内のスキマをなくしていきます。
土の量が下がったら、また培養土を足してください。
鉢のフチから1.5cm下に土の表面がくるように、高さをあわせます。
これが、水がたまる「ウォータースペース」です。
【植え替え(鉢上げ)手順5】水やりする→完成!
次に水やりです。
シャワーヘッドを使うときは「やさしく水が出る」ものを選んでください。
鉢土全体に水をかけていきます。
鉢のフチまで水がたまったら、いったん水を流す。
底から水が流れたら、またシャワー。
これを4~5回くりかえせば、完成です!
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おまけ:「管挿し」したコーヒーの木の挿し木苗のその後
2021年3月中旬の「挿し木」では、ためしに「管挿し」↓もやってみました。
「管挿し」とは、葉がついていない「茎の部分を使っての挿し木」のこと。
ちなみに「新芽」が出はじめている茎を選んで、挿し木にしました。
ところが、2.5ヶ月たっても、芽はのびず…。
残念…育たなかったか…
と思いながら、茎を引っこ抜こうとしたところ…、
あれ…抜けない…
何と、しっかり根がはえてました!
こんなに立派な根が!
葉がなくても、2.5ヶ月くらいなら育つものですね。
「管挿し」でふやすのも面白いので、みなさんもぜひ試してみてください
まとめ:コーヒーの木は「挿し木」→「鉢上げ」で増やしましょう
この記事では、前回記事「【コーヒーの木の増やし方①】「挿し木」の方法を実例つきで解説」の続編として、「挿し木」した苗を鉢上げする方法をご紹介しました。
コーヒーの木は育てやすく、カンタンに増やすこともできます。
ぜひ記事を参考に、どんどん「挿し木」→「鉢上げ」で苗を増やしてみましょう。
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