園芸店やホームセンターなどに行くと、観葉植物用としてたくさんの「肥料」と「活力剤(栄養剤)」が販売されています。
ですが、
「肥料」と「活力剤(栄養剤)」って、何がどう違うの?
観葉植物には、「肥料」と「活力剤(栄養剤)」のどっちを使うといいの?
という疑問をお持ちの方も、多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、観葉植物の「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いやどっちを使うといいのか、さらに「肥料取締法」もわかりやすく解説していきます。
「肥料と活力剤(栄養剤)の違いを知って、観葉植物を元気に育てたい」というときは、ぜひご覧ください。
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観葉植物の「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いとは?
まずは、観葉植物の「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いをご紹介します。
違いは「チッソ・リン酸・カリ」が一定以上含まれているかどうか
観葉植物の「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いは、「チッソ・リン酸・カリが一定以上含まれているかどうか」です。
このルールは「肥料取締法」という法律(くわしくは後述)で決められており、「肥料の定義」は次のとおり。
- 肥料の定義:「チッソ・リン酸・カリ」がそれぞれ0.1%以上、もしくは2成分以上の合計量が0.2%以上含まれるもの
ちなみに「チッソ・リン酸・カリ」は、「肥料の三要素」ともよばれ、植物の生長には欠かせない栄養素です。
「活力剤(栄養剤)」には定義がない
前項で「肥料の定義」をご紹介しましたが、じつは「活力剤(栄養剤)」には定義がありません。
ですので一般的には「肥料の定義にあてはまらず、植物を活性化する製品」が活力剤(栄養剤)といわれます。
また「肥料の定義」から考えると、活力剤(栄養剤)は「チッソ・リン酸・カリがそれぞれ0.1%以上、もしくは2成分以上の合計量が0.2%以上含まれないもの」です。
◆「おすすめの肥料・活力剤(栄養剤)や選び方、使い方」は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「観葉植物のおすすめ固形・液体肥料を紹介!選び方や与える時期、パキラへの与え方実例も」
・記事「観葉植物のおすすめ栄養剤(活力剤)はコチラ!肥料との違いや選び方、使い方も解説します」
観葉植物には「肥料」と「活力剤(栄養剤)」のどっちを使うといい?
次に、観葉植物には「肥料」と「活力剤(栄養剤)」のどっちを使うといいのかを確認しましょう。
観葉植物では「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の使い分けが大切
「どっちを使うといいのか?」の結論としては、「観葉植物には肥料と活力剤(栄養剤)の使い分けが大切」となります。
これは「肥料と活力剤(栄養剤)では用途が違うため」です。
使うべき用途は次項でご紹介しますので、うまく使い分けて、観葉植物を元気に育てましょう。
観葉植物が「生長している」ときには肥料を与える
観葉植物が「生長している」ときには肥料を与えましょう。
肥料には、「植物の生長を助ける栄養素」がメインに含まれます。
そのため春~秋の生長期には、肥料を与えることで、観葉植物をより元気に育てることが出来ます。
◆おすすめの肥料や選び方、使い方は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「観葉植物のおすすめ固形・液体肥料を紹介!選び方や与える時期、パキラへの与え方実例も」
観葉植物の「調子が悪い」・「植え替えした」ときには活力剤(栄養剤)を与える
観葉植物の「調子が悪い」・「植え替えした」ときには活力剤(栄養剤)を与えましょう。
活力剤(栄養剤)には、「植物が元気になる栄養素」がたくさん含まれます。
そのため、原則として「植物の元気がないとき」に使うと、元気を取り戻すことが可能です。
ただし、活力剤(栄養剤)には肥料のような「明確な定義」がないため、含まれる成分はさまざま。
製品の「用途・成分」を確認して、自分の目的にあったものを選んでください。
◆おすすめの活力剤(栄養剤)や選び方、使い方は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「観葉植物のおすすめ栄養剤(活力剤)はコチラ!肥料との違いや選び方、使い方も解説します」
「真夏・真冬・調子が悪いとき」に肥料を与えてはいけない理由
「真夏・真冬・調子が悪いとき」には、観葉植物に肥料を与えてはいけません。
これは、「真冬などはうまく肥料が吸い上げられないことで、結果的に植物が傷んでしまうため」です。
「真夏・真冬・調子が悪いとき」には「水のみ」または「活力剤(栄養剤)」を与えて、植物の休眠期・不調期を乗り越えましょう。
「肥料取締法(肥料品質確保法)」をわかりやすく解説
記事の最後に、「肥料取締法(肥料品質確保法)」をわかりやすく解説します。
「肥料取締法(肥料品質確保法)」とは、肥料の規格などを決めた法律
「肥料取締法」とは、「肥料の品質を守るために、肥料の規格・施用基準などについて決めた法律」です。
1950年(昭和25年)に制定され、その後も時代に合わせた改正をくり返しています。
じつは2020年12月からは、法律の名称が「肥料取締法」から「肥料の品質の確保等に関する法律(通称「肥料品質確保法」)」に変更されました。
「肥料品質確保法」という新名称がほとんど浸透していないので、このブログではとりあえず古い名称の「肥料取締法」をメインに使用しています。
〈法律で定める肥料①〉特殊肥料:魚かすや堆肥など
「肥料取締法」では、肥料を大きく2つに分けており、まず1つは「特殊肥料」。
「特殊肥料」とは、魚かすや堆肥など、農林水産大臣が指定したものです。
〈法律で定める肥料②〉普通肥料:特殊肥料以外の肥料のこと
「肥料取締法」で定める肥料の2つめは「普通肥料」。
「普通肥料」とは、前項の特殊肥料以外の肥料をいいます。
「肥料取締法(肥料品質確保法)」で決めているルール
「肥料取締法(肥料品質確保法)」では、肥料について次のようなルールを決めています。
- 肥料を生産、輸入、販売するときには、その種類に応じて農林水産大臣または都道府県知事への登録や届出を行う
(自分で使うために生産する場合は、登録や届出の必要はない) - 無償であっても他者に譲渡する場合は、登録や届出が必要
- 普通肥料には、「生産業者保証票」または「輸入業者保証票」を添付し、登録番号・肥料の種類・肥料の名称・保証成分量などを記載する
ネットオークションやフリマアプリで「肥料」を販売するには届け出が必要
前項にあるとおり、肥料を販売するときには登録・届け出が必要。
これは、ネットオークションやフリマアプリでなど「市販された肥料を小分けにして販売する」ときにも適用されます。
農林水産省によれば、「保証票を添付せずに小分けにして販売したとして、警視庁に検挙された」事案があったそうです。
たとえ個人でも「くり返し肥料を生産・販売」すると、販売業者に該当し、「肥料取締法(肥料品質確保法)」上での登録・届け出が必要となりますので、認識しておきましょう。
まとめ:「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いを知って、最適な使い方を
この記事では、観葉植物の「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いやどっちを使うといいのか、さらに「肥料取締法」もわかりやすく解説してきました。
うまく使い分ければ、観葉植物はどんどん元気になります。
ぜひ記事を参考に、「肥料」と「活力剤(栄養剤)」の違いを知って、それぞれの最適に使いこなしていきましょう。
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◆「育て方や増やし方、おすすめ品種など観葉植物の情報全般」は、こちらの記事でまとめています。
・記事「【観葉植物まとめ】育て方のポイント、増やし方などすべて紹介」
参考文献
この記事では、下記の書籍を参考にさせて頂いております。
- 書籍 一般財団法人日本土壌協会・監修『図解でよくわかる 土・肥料のきほん』誠文堂新光社
- 書籍 農文協・編『今さら聞けない 肥料の話 きほんのき』農文協