観葉植物を育てていて、
冬になったら観葉植物が枯れちゃった…。何が悪かったんだろう?
という方も多いのではないでしょうか。
熱帯地域で生まれた観葉植物にとって、日本の冬は大敵。
そのため、冬は「観葉植物を枯らせてしまうことが最も多い季節」とも言われます。
この記事では、観葉植物の冬の管理のポイントや寒さで枯らさない水やり、置き場所なども紹介していきます。
「冬を乗り切って、観葉植物が元気なまま春を迎えたい!」というときは、ぜひご覧ください。
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【観葉植物】冬の管理のポイントを紹介!
まずは、観葉植物の冬の管理で失敗しないポイント2点をご紹介します。
◆「観葉植物の育て方全般」の情報は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「観葉植物の室内での育て方のポイントを解説!」
〈ポイント①〉植物全体を冷やさない
観葉植物の冬の管理で失敗しないポイントの1つめは、「植物全体を冷やさない」です。
とくに「根」を冷やさないように注意しましょう。
観葉植物の多くは熱帯地域が原産地で、「最低気温は18℃」という地域が多いです。
そんな観葉植物にとって、雪が降る日本の冬は大敵です。
次のような対策を行うことで、冬を乗り切ることができます。
- 水やりでは温水(ぬるま湯)を使う
- 夜に水やりや葉水を行わない
- 室内でも冷え込むときは、寒さ対策を行う
くわしい管理方法は、次項からご紹介していきます。
〈ポイント②〉エアコン・ヒーターの風を直接あてない
観葉植物の冬の管理で失敗しないポイントの2つめは、「エアコン・ヒーターの風を直接あてない」です。
エアコン・ヒーターは「乾燥した風」を出し、その風を受けると、植物はあっというまに水分を奪われてしまいます。
葉がチリチリになって枯れるときは、「エアコン・ヒーターの風を直接あてた」ことが原因かも。
また、エアコンから離して植物を置いたつもりが、室内の風の流れで「結果的に植物にあたってしまう」こともあります。
エアコンの風の流れをよく確認して、葉に異常がないか、毎日見てあげましょう。
観葉植物の冬の「水やり」の注意点
ここからは、「観葉植物の冬の管理方法での注意点」をくわしくご紹介していきます。
まずは、観葉植物の冬の水やりの注意点です。
◆「水やりのタイミングをつかむ手順」は、こちらの記事でくわしくご紹介しています。
・記事「観葉植物の「水やりのタイミング」をつかむ手順を紹介!土の乾きを確認する3つの方法も」
冬の水やり①:温水(ぬるま湯)を与える
冬場の水やりでは、温水(ぬるま湯)を使いましょう。
以前、知り合いからは「人が快適に顔を洗える温度がいい」と教わりました。30~35度くらいのぬるま湯がちょうどよさそうです。
冷水で水やりすると、根が冷えて傷み、枯れる原因に。
冬に蛇口をひねってすぐに出る水は、かなり冷えています。
すこし出したままにして、温まったことを確認してから観葉植物に与えましょう。
逆に「熱すぎ」もいけません。
植物も生き物ですので「人が熱いと感じるものは、植物も熱い」と考えてください。
冬の水やり②:夜は水やりをしない
夜に水やりをすると、鉢内にたっぷり残った水が根を冷やし、傷んで枯れてしまうことも。
寒くなってきたら、夜は水やりをしないようにしましょう。
できるだけ午前中、もっとできれば午前10時頃までには水やりすることがおすすめ。
するとある程度、根が水を吸い上げた状態で夜になるため、冷えすぎを防げます。
冬の水やり③:生長が止まっているなら、水やりの頻度は少なめに
多くの観葉植物が、冬には生育活動を低下させます。
新葉・新芽が出てこないなど、生長が止まっているなら、水やりの頻度は少なめにしましょう。
冬の水やりの具体的なポイントはこちら。
- ポイント1:春・秋の水やりのタイミングから、数日遅らせる
たとえば、春・秋には「鉢土の表面が乾いたら水やり」だったら、冬は「鉢土の表面が乾いて、1日~3日ほど経ってから水やり」にする - ポイント2:水やりする量は、春~秋と同じ
鉢底から出るくらいの量を与えます
なれてくると「水の量を少なめに」して管理できますが、初心者では「少なすぎて根まで届いておらず枯れてしまう」ことも。まずはいつもどおりの水やりで、冬を乗り切りましょう。
水やりを抑えることで、植物は休眠状態になり、耐寒力がつきます。
逆に、春・秋と同じように水やりしていると、鉢内の水分量が上がってしまい、結果として根腐れを起こしてしまいます。
最初は、
え、水やりしないと枯れちゃうんじゃない?
と思うかもしれませんが、生長していない植物なら、すぐに枯れることはありません。
観葉植物は、「水のあげすぎ」だとカンタンに枯れてしまいますが(根腐れ)、「水がない」ことでは2~3日ほどでは枯れません。根腐れのほうに気をつけましょう。
ただし、室内が乾燥すると葉がしおれたり落ちたりします。
後述するように、日中の暖かい時間に数回、霧吹きでの葉水散布を行いましょう。
冬の水やり④:生長が続いているなら、水やりの頻度はいつもどおりで
前項で「観葉植物は、冬には生育活動を低下させる」とご紹介しましたが、室温・湿度・日当たり・品種などによっては、冬でも生長します。
こちら↓は、2021年12月20日のウチのコーヒーの木。
まだ生長は止まらず、新葉をどんどん出しています。
このように「新芽・新葉が出てくる」なら、生長が続いていますので、水やりの頻度はいつもどおりでOKです。
また後述するように、肥料も「春~秋の希釈率の倍くらいの液肥」を与えることが効果的ですので、お試しください。
観葉植物の冬の「置き場所」の注意点
次に、観葉植物の冬の置き場所の注意点を解説します。
冬の置き場所①:エアコン・ヒーターの風があたらない場所に置く、床暖房にも注意
前述しましたが、冬の置き場所の注意点として、「エアコン・ヒーターの風があたらない場所に置く」ようにしてください。
エアコン・ヒーターの風をあてつづけると、あっという間に葉がチリチリになってしまいます。
すぐに場所を変えて、ていねいに葉水を与えましょう。
もし葉が傷んですべて落ちたとしても、茎や根がしっかりしていれば回復できることも。なんとか春まで持ちこたえてください。
床暖房を使うときは、植物を床に直接置かないこと!
床暖房を使うご家庭では、暖房時に植物を床に直接置かないようにしましょう。
これは床暖房では、床の表面温度が30度を超えることもあるため。
直接置くと鉢内が高温になるため、枯れてしまいます。
鉢の下にスタンドやレンガ、ダンボールなどを置いて、熱対策を行ってください。
冬の置き場所②:日中はできるだけ日光浴、ただし「日較差」に気をつけて
冬は太陽の高度が低くなり、「空気を通る距離」が長くなるため、光の強さが弱まります。
「夏の直射日光にはあてないこと!」という植物でも、冬の太陽光ならOK。
できるだけ窓辺で、日光浴をさせてあげましょう。
冬に日光浴をさせると、植物が元気になります。
ちなみにポトスなどの「斑入り(模様が入った)の葉」は、日光が不足すると、模様がだんだん不鮮明になります。
これは植物が「少しでも光合成をしよう!」と、葉緑素を増やすため。
「最近、葉の模様が薄いな…」と思ったら、日光浴をさせてあげましょう。
「日較差」が大きくならないように!
じつは冬でも、日当たりによっては温度が30℃を超えることもあります。
1日のなかでの「最高気温と最低気温の差」を「日較差(にちかくさ、にちこうさ)」と言い、この差が大きいとストレスになる植物も。
特に「寒さに弱い品種」は日較差が15度以内になるよう、次のような対策をとりましょう。
- 昼に窓辺から少し離れた場所に置く(最高気温を下げる)
- 夜に保温をする(最低気温を上げる)
冬の置き場所③:夜は置き場所を変えるなどして保温する
窓ぎわは日中は高温ですが、夜は一気に低温に。
そこで夜はできるだけ、次のように置き場所を変えましょう。
- 部屋の中央に置く(部屋のなかでは特に室温が高くなる)
- 部屋の高い場所に置く(高いほうに「暖かい空気」が集まる)
ただし、場所によっては風が入り込んで、意外と室温が下がることも。一度、温度計を置いて、どれくらい気温が下がるか確認しましょう。こちら↓は「最高・最低気温の記録」が残るので、測定しやすいですよ。
観葉植物の冬の「肥料」の注意点
次に、観葉植物の冬の肥料の注意点を解説します。
冬の肥料①:生長が止まっているなら、肥料は与えない
新葉・新芽が出てこないなど、観葉植物の生長が止まっているなら、肥料は与えないでください。
置き肥も液肥も、まったく必要ありません。
逆にここで肥料を与えると、鉢土に肥料成分が残り、濃度が濃くなってしまいます。
すると根の水分が肥料にとられて、「肥料焼け」することも。
結果として植物が枯れることもあるので、肥料は禁止です。
冬の肥料②:生長が続いているなら、薄めの液肥を与える
もし「新芽・新葉が出てきている」なら、肥料を与えてもOK。
液肥を「規定量の2倍」ほどにうすめて与えましょう。
通常の希釈率が「500倍」であれば、冬は「1,000倍」にして与えます。
緩行性の固形肥料ではなく、速効性である液体肥料を使うことで、効果が表れやすくなります。
冬の肥料③:活力剤を使うのも有効
冬の寒さに抵抗力をつけたいときは、活力剤を使うのも有効です。
活力剤は、「植物が生長している・していない」にかかわらず、与えてOK。
ただし「活力液」には肥料のような定義がなく、配合成分は製品によってさまざま。
「寒さへの抵抗力をつける」という働きをもつ製品を選んでください。
僕のおすすめはリキダスです。根の張りを良くし、寒さへの抵抗力もつけてくれます。
観葉植物の冬の「葉水」の注意点
記事の最後に、観葉植物の冬の葉水の注意点を解説します。
冬の葉水①:乾燥するので霧吹きでたくさん与える
冬は室内が乾燥するので、葉がしおれてしまうことも。
霧吹きなどでどんどん葉水を与えて、空中湿度を高めましょう。
観葉植物の多くは、湿度が高い「熱帯」が原産地なので、乾燥が苦手です。どんどん葉水を与えましょう。
また、乾燥すると「ハダニ・カイガラムシ」が発生しやすくなりますが、これらは水が苦手!
「葉の裏」まで葉水をすることで、害虫も予防しましょう。
「葉の色がくすんでいて、鮮やかでない」ときは、葉にホコリがついているかも。
冬は窓を開ける機会が減り窓換気が不十分になりがちで、葉にホコリがたまりやすくなります。
これでは光合成がうまくできず元気がなくなるので、葉を拭いたり葉水を与えましょう。
冬の葉水②:夜は与えないこと
水やりと同じように、葉水も夜は行わないようにしましょう。
葉や茎についた水分が、夜になると冷えて、やはり株を傷めてしまいます。
夕方(午後4時頃)までに葉水をしておけば、夜には乾くので、傷めることもありません。
まとめ:冬の管理のポイントを知って、観葉植物を元気に育てましょう
この記事では、観葉植物の冬の管理で失敗しないポイントや寒さで枯らさない水やり、置き場所なども紹介してきました。
初心者さんにとって、観葉植物を育てる最大の関門が「冬の寒さ」です。
ぜひ記事を参考に、冬の管理のポイントを知って、観葉植物を元気に育てましょう。
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◆「観葉植物の情報全般」は、こちらの記事でまとめています。
・記事「【観葉植物まとめ】育て方のポイント、増やし方などすべて紹介」
参考文献
この記事では、下記の書籍を参考にさせて頂いております。
- 書籍 薮 正秀・監修『最新版 たのしい観葉植物』主婦の友社
- 雑誌 『NHKテキスト 趣味の園芸2021年1月号』NHK出版